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事例!健康食品などを提供する企業、5つのERPを1つのクラウドに
世界は確実に経済のボーダーレス化へ向かっている。欧州連合(EU)を範として東アジア地域包括的経済連携(RCEP)が進められているし、我々日本人は今春からTPPと日EU・EPAの発効による恩恵を受け始めている。
多様な国や地域との経済連携が加速すれば、消費財から生産財に至るまで、これまで以上に迅速かつ正確でグローバルな事業遂行と、サプライチェーンが重要になる。3月6日、あらゆる業界に特化したクラウド型業務ソフトウェアを展開するインフォアは、健康食品とパーソナルケア用品を提供するスウェーデンのMidsona社が「Infor CloudSuite Food and Beverage」の稼働を開始したと発表した。
食品・飲料業界向けクラウドERPであるそれを導入したMidsonaは、積極的な買収を続ける同社の成長戦略の一環として、グループ全体の5つのERPシステムを、インフォアのクラウドテクノロジーにより標準化。これにより、ソフトウェアライセンスや外部コンサルタントへの委託費用を削減し、グループ全体の業務やレポーティングのスピードを高めることができるという。
デンマーク支社ですでにその基盤となる「Infor M3」が利用されていて、今回、まずはスウェーデン支社で上記クラウドERPを稼働し、その後はフィンランド支社、およびノルウェー支社に展開する予定。最終的にはMidsonaグループ全体で共通の標準プラットフォームを構築する、広範囲にわたるビジネスプロセスの再構築プロジェクトの集大成になる。
CloudSuite Food and Beverageは、TCOが他社のものより低く、デンマーク支社が蓄積した知見が活き、グループ全体のニーズを満たす機能に加えて、インフォアがビジネスインテリジェントや企業業績管理、製造実行管理ツールなどもクラウドで提供していることが、採用の決め手になったという。