アプリ仮想化運用によりハイブリッド・マルチクラウド戦略を推進する

時代のニーズやビジネス環境の変化に対応するため、ITシステム基盤に柔軟性を持たせる。仮想化技術の「コンテナ」は、ひとつのOS環境で多彩なアプリをユーザーごとの区画内で実行できる。

企業がデジタル変革(DX)を推進し、競争力を高めていく。基幹システムの稼働中に最新のDevOpsやマイクロサービスなどを導入し、システム環境を刷新する。専有型クラウド環境によるコンテナ管理プラットフォームへの関心が高まっているうえに、多様な規制・コンプライアンス遵守に向けて、拡張性に優れたデータマネジメントやIoT等の開発環境をオンプレミス、または専有型クラウドに構築するニーズが顕在化しているという。

NTT Comは、今週米国にて一般提供開始が発表されたGoogle Cloud™「Anthos」におけるコンテナプラットフォーム「GKE On-Prem」と、同社の企業向けクラウドサービス「Enterprise Cloud」の連携について、3月よりアジアのクラウド事業者で唯一の検証評価を実施中であり、今年度中に新サービスの提供を開始し、ハイブリッド・マルチクラウド戦略を推進していくと今月10日発表した。

専有型クラウド環境にて、GKEと同等の性能や機能を得られることを確認している。検証評価をふまえ、顧客がDX推進アプリを柔軟かつセキュアに開発し、利用できる環境――その実現に向けたサービスに加え、データのローカライゼーションへ対応するため、両者のハイブリッドクラウド環境、閉域ネットワークなどの活用による複数のクラウドサービスと組み合わせた最適なマルチクラウド環境を提供していくという。

自社でもGKE On-Premの採用を予定している。NTT Comは、これにより社内のDX推進に向けたデータ分析やアプリケーション開発などを通じて、「顧客価値創造」と「社内変革」を両立するデータドリブン経営を推進していく構えだ。