新コンセプトを共に具現化する、IoTコンビニ店がオープン

コンビニエンスストア、いわゆる「コンビニ」はその名の通りとても便利であり、私たちの暮らしを豊かにしてくれている。IT(情報技術)の浸透が人々の生活や社会をより良い方向にかえていくという「デジタルトランスフォーメーション」以上に、日本の老若男女にとって身近でもある。

まちに灯りと活気をもたらしてもくれる「コンビニ」は今、顧客ニーズの多様化、人手不足の深刻化、そしてキャッシュレス決済(参考資料:経産省「キャッシュレス・ビジョン」要約版PDF)の推進などといった課題を前に、いっそう新たなしくみの導入や、これまで以上の変革を迫られている。そこで今月2日、ファミリーマートと、パナソニック及びPSSJ(以下、パナソニック)は、IoTを活用した次世代型店舗の実証実験を始める。

同日、ファミマ佐江戸店(横浜市都筑区)をオープン。この実店舗の運営によって、接客業務、従業員オペレーション、売り場づくり、バックヤード業務のノウハウと現状の課題を習得・把握し、それらをIoT活用、画像分析、顔認証決済、導線改善、データ収集・活用、さらに空間演出などの保有技術とスキルによって改善する。取り組みによって、「省力化・ローコスト運営」「店舗の付加価値拡大」「顧客満足度向上」の実現を目指す。

パナソニックは4月1日付けで、店舗運営を統括する100%子会社ストアビジネスソリューションズを設立。ファミリーマートとフランチャイズ契約を締結したこの新会社が佐江戸店を運営し、フランチャイザーとともに、IoTおよびデジタルデータ活用による効率・高収益運営と、地域に愛されるリアル店舗のデザイン構築など、新たなコンセプトの次世代型コンビニエンスストア像を具現化していくという。

両社は、店舗運営に関連する様々な課題の解決策を見出し、それを他のファミマ店舗へも展開することで、「顧客視点」による次世代型店舗ビジネスを確立していく構えだ。