あらゆるモノがネットにつながる「IoT」が急伸展している。産業界だけでなく、公共インフラ、医療・介護現場、家庭や車などにもIoT技術は活用されつつあり、それと同時に、大量に遍在するオンラインデバイスへのサイバー攻撃を防ぐ、セキュリティ対策がIoT機器の開発段階から求められている。
そこで、ユビキタスAIコーポレーションと凸版印刷は、ルネサスと協業し、32ビットマイコンRX65N搭載IoT機器の、ライフサイクルマネジメントを軸にしたセキュアなサービスを実現する、「Edge Trust」を4月1日より提供開始する。販売開始時点での対応環境はアマゾンウェブサービス提供のクラウド、AWS IoTになるという。
Edge Trustは、ユビキタスAIコーポレーションのセキュアIoT機器開発キットに、凸版印刷の鍵管理・デバイスID管理システムとファームウェア書き込みサービスを組み合わせることで、IoT機器のサプライチェーンを含むライフサイクルを通じた秘匿情報管理をワンストップで実現する。組込み機器の開発、機器への秘匿情報の書き込み、デジタル証明書の発行や管理、認証局のサービスを提供する。
第一弾ハードウェア、RX65Nは、セキュリティ、ネットワーク・コネクティビティ、HMI(人とマシン間のインターフェース)機能を有する産業用IoT機器向けマイコンであり、ハードウェアにより暗号処理と鍵管理機能を実現するトラステッドセキュアIPとメモリプロテクション機能も備えている。インターネットを利用する際の暗号化通信、TLS通信用の証明書をはじめとした秘匿情報をセキュアに保存できる。
その対応ラインナップを自社のポートフォリオで増やしていくとルネサスがいう。Edge Trustは、IoT機器開発に要するソフトウェアからサービスまでを、ユビキタスAIコーポレーションが一括して顧客企業に提供するしくみだ。