世界初!4K映像リアルタイム伝送によって遠隔作業を迫真的に

世界的なスポーツイベントが複数ひかえている。今、テレビ番組表では、地デジ・ハイビジョンの4倍の画質を誇る「4K」衛星放送の印が踊っている。さらに動画配信・VODサービスでも4K、約800万画素の高精細映像をテレビやモバイル機器で楽しめる、ストリーミング好きの春が訪れている。

それは一般消費者のみならず、医療・介護、産業分野にも大きな変化をもたらす。「4K」の実用化に伴い、産業界においてはその映像を用いたリモート作業支援などに期待が高まっている。4K対応ウェアラブルカメラや、現場で大量のデータを処理するMEC(多重アクセスエッジコンピューティング)用PCもあり、より可搬性の高いスタイルでの4K映像の撮影・伝送が可能になってきたという。

KDDI総合研究所は、作業現場からの4K高解像度映像のリアルタイム伝送を可能にしたAR(拡張現実)遠隔作業支援システム「VistaFinder Mx」を世界で初めて開発。この新システムを6月以降に発売する予定だという。同社独自の映像関連SDK「MP-Factory」を搭載し、4K対応モバイル機器やMEC等を活用する同システムでは、数十Mbpsで高品質な4K/60p映像(H.264/AVC形式)の伝送を可能にした。

遠隔作業支援フィールドにおける業績が認められて第63回前島密賞を受賞した「VistaFinder Mx」の進化形である。今回のシステムは、4G LTEや次世代の5G網経由で送られる4K高精細映像によって、複雑な機器のメンテナンスや機器番号の読み取りなどが可能となる。現場での作業効率の向上や、ヒューマンエラーの低減に効果的だという。

帯域の限られたネットワーク回線にても、簡単、安全、高品質に映像伝送が可能な遠隔作業支援システムは、スマートグラスなどのウェアラブル端末によるハンズフリー伝送、ARによる直感的な作業指示など多彩な機能を有している。