電力データ活用の実現に向けた取り組みへ グリッドデータバンク・ラボが事業を拡大

東京電力パワーグリッド(東電PG)とNTTデータは、様々なデータを活用し、社会課題の解決や新たな価値の創出を目的とした「グリッドデータバンク・ラボ有限責任事業組合(以下、グリッドデータバンク・ラボ)を設立した。

また、関西電力および中部電力がグリッドデータバンク・ラボに各社1億5,000万円を出資し、新たに組合員として活動に参画することを決定した。

グリッドデータバンク・ラボでは、電力データ活用の実現に向けた取り組みを加速させるべく、イノベーション環境を備えたラボを東京都千代田区に開設。同ラボは、デザインシンキングやアイデアソンなどの共創活動を推進するオープンな環境を提供するとともに、セキュリティにも十分に配慮している。ラボ内で扱う電力データは、送配電事業者により個人情報がわからない状態まで統計処理されており、特定のメンバーのみ入退室可能な施錠管理された部屋で取り扱われる。

グリッドデータバンク・ラボは、同ラボにおいて、データ保有者、エンドユーザー、スタートアップ企業やサービス提供者など幅広い業種の参画者を募り、アイデア誕生のきっかけづくりから実証の企画、推進までをトータルでサポートしていくという。

ラボで提供するサービスメニューとしては、電力データ活用のデモ展示や各種説明会、セミナーを実施することで、電力データと異業種データによる新しい価値創造のきっかけを提供する。また、企業同士のマッチングや交流機会の提供等、出会い交流できる場所を提供。アイデアソンやハッカソンを開催することで、電力データと異業種データの掛け合わせによる新サービスやソリューション発見のきっかけづくりを支援する。

賛同参画企業・団体は約30社(2019年3月6日時点)で、引き続き、各業種の垣根を越えたデータ活用により、地球温暖化・自然災害や労働力不足などの社会課題の解決や、新たなビジネス価値の創出を目指していく。