V2Gアグリゲーター事業の実現を目指す実証試験の結果を公表

東京電力ホールディングス、東京電力エナジーパートナー、東京電力パワーグリッド、日立システムズパワーサービス、三菱自動車工業、静岡ガス、日立ソリューションズの7社は共同で取り組んできたバーチャルパワープラント構築実証試験の結果を経済産業省に報告した。

実証試験では、静岡ガス東部支社、吉原基地および三菱自動車工業岡崎製作所の構内において、電気自動車(EV/PHEV)と電力系統の間で双方向の電力融通を実現する国内最大規模の実証環境の構築に関する検証を行い、電力系統安定化に寄与する有効性を確認した。

調整力提供や系統安定化、系統スリム化、再エネバンクなどリソースアグリゲーションサービスとして考えられるメニューに対し、V2Gの活用可能性を検討するとともに、モビリティ機能との両立などサービス提供に必要な要件を検討した。

具体的には、系統混雑緩和(電流制御)は、制御指令に対するEV/PHEV用充放電器(以下、EVPS)およびEV/PHEVの応答性と追従性について、秒単位での出力応答が可能であることを確認。将来的には、高速通信環境と合わせることで、遠隔地から秒単位の制御指令にも活用できると考えているという。また、電圧上昇抑制(無効電力制御)についても、系統混雑緩和(電流制御)と同様に、制御指令どおりの出力応答が可能であることを確認した。

EV/PHEVの活用により電力系統の安定化技術を向上させることで、太陽光発電などの自然変動電源のさらなる普及拡大など、電力系統の柔軟な運用に貢献できるという。7社は、引き続き、V2G関連技術のさらなる研究を重ね、V2Gアグリゲーター事業の実現に向けて、ビジネスモデルの構築に取り組んでいく計画。