地震に強い住宅性能を視覚的に提案することが可能に、DTSがオプションを追加
DTSは、住空間プレゼンテーションCAD「Walk in home（ウォークインホーム）」に新たなオプション機能として、京都大学生存圏研究所の中川貴文准教授が開発した地震時の住宅倒壊過程をシミュレートする数値解析ソフトウエア「wallstat（ウォールスタット）」を追加し、販売を開始した。
Walk in homeは、住宅メーカー、ビルダー、建材メーカーのCADオペレーターや営業担当者が活用するCADツール。wallstatは木質構造を専門とする研究者・技術者を対象にしたソフトウエアだ。今回、wallstatを住宅業界関係者に利用してもらえうようにWalk in homeとの連携機能を開発し、オプションとして提供することにした。
Walk in homeとwallstatの連携により、雑壁・端部情報・水平構面などの構造情報をWalk in homeの画面から直接入力・修正することができる。Walk in homeの優れたユーザーインターフェースにより、従来のwallstat上での入力・修正時と比較し作業量・作業時間を半分以下に短縮でき、施主への提案時に簡単に耐震性能の見える化を可能にしたという。
また、プレゼンテーション時に外観や設計図面からでは伝わりにくい耐震性能を視覚的に分かりやすく施主に提案可能。同一間取りで異なる耐震性能の住宅や、在来工法と金物工法での住宅の損傷状況・倒壊過程を比較することで、施主に直感的に耐震性能の重要性を理解してもらい、安心・安全な住宅を訴求できるという。
近年の大規模地震による既存木造住宅の甚大な被害により、住宅の耐震性能があらためて注目されるようになっており、建築業界においては、地震に強い住宅工法の開発や耐震性能の見える化が建築CADに求められていまる。
同社では、施主の耐震性能に関する意識向上に寄与し、施主様と住宅提案者とのコミュニケーションをより簡便にするため、住空間プレゼンCADであるWalk in homeと木造住宅の耐震性能を視覚的に表現できるwallstatとの連携機能を開発したと経緯を説明する。