金融機関向けフルクラウド型コンタクトセンターソリューションを提供開始

電通国際情報サービス(ISID)は、アマゾン ウェブ サービス(AWS)のクラウド音声基盤「Amazon Connect」と、セールスフォース・ドットコムが提供するクラウド型サービスプラットフォーム「Salesforce Service Cloud」を活用した、金融機関向けフルクラウド型コンタクトセンターソリューションの提供を開始した。

導入の第一弾として、住信SBIネット銀行向けシステム構築に着手しており、2019年12月の稼働を予定している。PBX(回線交換)やIVR(自動応答システム)などの音声基盤から応対履歴の管理、さらには勘定系システムとの連携機能まで、全てをAWSとSalesforceのクラウドで実現するコンタクトセンターシステムの導入は、住信SBIネット銀行が邦銀初となる。

近年のスマートフォン利用拡大に伴うライフスタイルの変化により、金融機関のコンタクトセンターは、その役割が大きく変わりつつある。従来提供してきたテレフォンバンキングの機能や、問合せ・苦情の電話応対に留まらず、Webやメール、チャットなど、多様化するチャネルに対応した「顧客接点の中心拠点」となっている。そのため金融機関においては、複数チャネルの応対履歴を一元的に管理できるオムニチャネル化への対応が、オペレータ業務効率化の観点からも、また顧客の体験価値向上の側面からも喫緊の課題となっている。

この解決策の一つとして、コンタクトセンターシステムのクラウド化を検討する金融機関が増加しているが、高度なセキュリティ要件が求められる勘定系システムとの連携が不可欠であることや、電話回線敷設などの制約で音声基盤のクラウド化が物理的に困難であったことなどから、これまでは部分的な活用に留まってきた。

ソリューションは、音声基盤にAmazon Connectを採用することで施設運用にかかる負荷を極小化し、さらに電話応対を含む全ての応対履歴情報をService Cloudで一元管理することにより、コンタクトセンターのオムニチャネル化を強力に支援する。

AWSとSalesforceの両クラウドサービスを活用したシステム構築で数多くの実績を持ち、また金融機関のコンタクトセンター領域でも豊富な知見を有するISIDが、勘定系との連携を含めたシステムの全体設計や導入プロセスを最適化することで、フルクラウドでのコンタクトセンター構築を柔軟かつ効率的に実現する。