情報通信
忘れ物をIoTで自動通知する、サービスを首都圏と新幹線の駅で展開
携帯電話、かばん、袋・封筒類、定期券、財布・パスケース。これらは駅や列車内で忘れることの多い物品の例だ。ほかにも、持ち主の特定が難しい物品の例として、傘、鍵類、電子タバコが例示されている。
JR東日本Webサイトには「お忘れ物の流れ」として、それらは届けられた駅等で情報の入力(問い合わせ対応)が行われた後、警察署の最寄り駅(集約駅)へ送付されて行政への手続きが済まされ、保管期間が過ぎれば所轄署へ移送されるとある。この保管期間は駅や品物によって異なり、第三者による届け出駅からカウントが始まるので、通勤通学で使う駅や心当たりのある駅へ走ったところで、もうそこにはないかもしれない――。
2月6日、MAMORIO社とJR東日本は共同で、JR線利用客の忘れ物の早期発見をサポートするために、IoTを活用した「お忘れ物自動通知サービス」の本運用を開始する。昨年より試験的に首都圏主要4駅(東京、上野、大宮、千葉)の「お忘れ物承り所」に専用アンテナ「MAMORIO Spot」を設置し、主に運用面の確認を行ってきた――結果、一定の効果が見込まれたので、対応箇所を計51駅へ拡大するという。
同サービスは、MAMORIO社が販売する紛失防止タグ「MAMORIO」を付けたバッグや財布などの所持品が、JR東日本管内51駅のお忘れ物承り所に届けられた際、専用アンテナ「MAMORIO Spot」が同タグの電波を受信し、その所在地をAndroid/iOSスマホの「MAMORIOアプリ」経由で持ち主へ自動通知するしくみだ。
「MAMORIO」の購入、所持品への取り付け、「MAMORIOアプリ」のインストールと登録は利用者自身で行う。今回のIoT活用サービスにより、大切な忘れ物の早期発見を助けたいという。両社は今後も、新技術で時代を先取りする新しいサービスを提案、安心して利用してもらえる路線づくりを推進していくという。