IoTを活用して遠隔でLPガスメーターの情報を提供、検針業務の負荷軽減を実現

ミツウロコクリエイティブソリューションズ(ミツウロコCS)と日本電気(NEC)は、IoTを活用して遠隔でLPガスメーターの情報を提供するサービスを2019年4月から全国のLPガス販売事業者向けに展開開始する。

これまでLPガス販売事業者は、検針業務としてLPガスの消費者宅へ月に一度訪問し、LPガスメーターの指針値を目視で確認してきた。しかし、社会問題となっている人手不足の影響により、この検針業務を担う人員の確保が難しくなっている。

このサービスは、各消費者宅のLPガスメーターにNECの「LPWA対応IoT無線化ユニット」(以下、無線化ユニット)を設置し、通信網に京セラコミュニケーションシステム(以下、KCCS)が提供するIoT向けのネットワーク「Sigfox」を利用することで、LPガスメーターの指針データを遠隔から網羅的、かつ高頻度、低コストで収集するものだ。

各LPガスメーターに取り付けたNECの無線化ユニットが日次で指針値・保安情報を取得。取得した情報はKCCSのSigfoxを介してクラウド「NEC the WISE IoT Platform」上に収集・蓄積する。ミツウロコCSが無線化ユニット設置時の確認業務、日々の指針値収集状況の確認業務、指針値や保安情報の提供業務、お問い合わせ対応業務などを行う管理センターとしての役割を担い、蓄積したデータをご契約事業者ごとに管理・提供する。

また、Sigfox回線を利用する通信機能を備えており、LPガスメーターとの信号線を接続し、通電するだけで利用可能。電源は一日に一度指針値を取得して送信するためのみに使われる省電力仕様を取る。メーターが交換の時期を迎えるまで電池切れとならないことを想定した設計となっている。

また、ミツウロコグループのエネルギー事業を担うミツウロコヴェッセルのLPガス供給先を対象に、2019年春から順次展開を開始。今後、今回の指針データの収集に加え、リアルタイム双方向通信による集中監視業務への対応など、保安体制のさらなる強化につながるメニューの実現も併せて推進していく。