省エネ性に優れた快適な居住空間の実現を目指す三菱電機の取り組み

三菱電機は、情報技術総合研究所(神奈川県鎌倉市)に「ZEB(net Zero Energy Building)」関連技術の実証棟を建設する。世界的な目標である「持続可能な開発目標(SDGs)」達成に貢献する活動の一環として、今後の需要拡大が見込まれるZEBに関する省エネ技術の開発と実証実験を加速し、省エネ性に優れた快適な居住空間の実現を目指す。

ZEBとは、ビルの快適な室内環境を保ちながら、高断熱化や日射遮へい、自然エネルギー利用、高効率設備などによる「省エネ」と、太陽光発電などによる「創エネ」により、年間で消費する一次エネルギー消費量がゼロ、あるいは概ねゼロとなる建築物のこと。


今回建設する実証棟はZEBの定義の中でも、創エネによる一次エネルギー供給量で実証棟内の設備による一次エネルギー消費量をすべて賄うことができる「ZEB」を目指しているという。

同社は、経済産業省がZEB普及のために設定した登録制度「ZEBプランナー」として、ZEB実現を目指す事業者へのプランニングや業務支援を行うことでZEBの普及に貢献している。実証棟の建設により、ZEB関連技術の開発を加速させ、順次事業に適用していくことで、省エネと快適な居住空間の実現を支援していく。さらに、働く環境の効率化なども含めてビルを高度化する同社のコンセプト「ZEB+(ゼブプラス)」に基づき、技術開発を推進していく。

実証棟への投資金額は約36億円で、2020年6月に稼働を開始する予定だ。