次世代無線LAN規格「11ax」に対応した性能評価ツールを提供、東陽テクニカ

東陽テクニカは、米Spirent Communications(Spirent)が開発・製造するネットワークパフォーマンステスタSpirent TestCenter シリーズの「C50 アプライアンス」に、次世代無線LAN規格「IEEE 802.11ax(Wi-Fi 6)」(以下、11ax)対応の新モデル、Ethernet/IP パフォーマンステスタ「STC 11ax対応C50アプライアンス」を加えた。

スマートフォンやタブレット端末が普及し、ラグビーワールドカップ 2019 日本大会や2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会といった大規模イベントの開催に向けて、公衆無線 LAN 環境のさらなる整備・拡充が求められている。無線LAN環境を構築する際、アクセスポイント(AP)の性能・品質を正確に把握することは非常に重要だ。

しかし、AP のデータシートのデータはあくまでも一定条件下のみの試験結果であり、通信事業者や無線LANネットワーク構築事業者が独自に求めるシステムの要件に合致するパフォーマンスやスケーラビリティを持つかどうかを正確に把握するためには、無線LANネットワークシステム毎にそれぞれAPの評価試験を行う必要がある。

また、現在最も主流な無線LAN 規格「IEEE 802.11ac」だが、さらなる高速化と安定性を目指して11axの標準化が進められている。11axの主な特長として、5GHz帯と2.4GHz帯のサポート、OFDMAサポート、キャパシティ向上、低消費電力、高速な最大伝送レートのサポートなどが挙げられる。今後の無線LAN市場で主流の規格になると予測され、急速に11ax対応の無線LAN AP/ネットワークの試験需要が増加している。

東陽テクニカが今回発表したアプライアンスは、11axに対応した無線LAN APや無線ネットワークのパフォーマンスとスケーラビリティの評価試験をオールインワンで提供するEthernet/IPパフォーマンステスタ。無線LANネットワークシステムのAPや無線LANネットワークの同時接続ユーザー数、有線ネットワークの通信速度を一台で正確に評価・可視化できる。

これにより、通信事業者や無線LANネットワーク構築事業者は、利用者の満足度向上が図れる最適な無線LAN環境の構築と安定した高品質な通信サービスの提供が可能になるという。また、無線LAN機器メーカーは、システム毎に事業者が求める仕様に合致する既存製品の提供、さらには新製品の開発を効率的に行うことができる。リードタイムの短縮や工数の削減、売上増加に役立てられる。