ヤフオクドームのオープン戦、ダイナミック価格のAIチケットにて

需要に応じて価格が変動する、「ダイナミックプライシング」が日本でも広がりつつある。人気や天候、日取り、現状および過去の販売量などによって、チケットが安くもなり高くもなるしくみはスポーツ観戦との相性がよく、消費者だけでなく、売上げの平準化を図りたい運営側にも大きなメリットがある。

福岡ソフトバンクホークスとヤフーは、ヤフオク!ドームにて開催されるオープン戦のチケットを、ダイナミックプライシングを採用した「AIチケット」として1月25により販売する。同チケットは、ヤフーと三井物産の合弁会社ダイナミックプラスのシステムを活用した、過去の販売実績、リーグ内順位や対戦成績、試合日時、席種・位置、チケットの売れ行きなどから試合ごとの需要をAI(機械学習)により予測し、需要に応じて価格が変動するチケット。


ヤフオクドームでは、「2018 パーソル クライマックス パ」より各座席単位からの眺めを体感してチケットが購入できる「360度3Dマップビュー」(米国最大級のチケット販売会社AXSがもつ最新技術)を採用していて、今回、列位置や通路側・中席といった1席単位での価格変動を可能とした。ダイナミックプライシングチケットは、エイベックス・エンターテイメントも出資するパスレボ社運営のオンラインサービス「Yahoo!チケット」にて購入できる。

対象席種は、新シートを含む全6席種――コカ・コーラシート、ホームランテラス、〈みずほ〉プレミアムシート、ベンチサイドシート、内野指定席、ボックステンであり、数は1試合あたり約1,500席に拡大されている。オープン戦から1シーズンを通してのダイナミックプライシング実施は初めての試みになるという。

ホークスとヤフーは、新しく生まれ変わった観戦券「AIチケット」により、多くの人がより安価なチケット購入し、入手困難な人気席での野球観戦を楽しむことに期待をふくらませている。