商用サービスが間もなく始まる。第5世代移動体通信システム(5G)は2時間の映画がたった3秒で送れるほどの高速・大容量、低遅延、多端末同時接続といった特長を備えていて、私たちの暮らしやビジネスを大変革する。新たなサービスを続々登場させる可能性を有している。
そこで今月9日、H2L社とNTTドコモは、H2Lが提供する「ボディシェアリング技術」を活用し、5G時代の新たなサービスや利用シーンの協創に向け、連携して取り組むことに合意した。同技術は、筋変位センサを用いて手や腕などの情報をコンピュータと相互伝達――人やロボット、仮想世界のアバターへ利用者自身の動きを伝えられ、独自の触感提示技術により、他人の体験やVR/AR空間の体験を自分の体に伝達できる。
5Gとの組み合わせにより、距離に関係なくリアルタイムな体験を実現するなど、様々な活用シーンが考えられる。そのため、「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」(会員企業・団体数2,000)を展開しているドコモは、H2Lと共同でパートナー向けのアイデアソン・ハッカソンを開催。H2Lが開発した、手の動きでVR空間を操作できるデバイス「FirstVR®」を無償で貸し出すプログラムを開始する。
今回の連携により、5Gおよびボディシェアリング技術を多彩な分野に提供することで、パートナーの持つアイデア・サービス・技術とのマッチングを図り、新たなサービスの創出を促す。またドコモは同日、那覇市に「ドコモ5Gオープンラボ™OKINAWA」を開設。この常設技術検証環境では、両社が沖縄振興推進に向け取り組んでいる「FirstVR」対応コンテンツを展示する。
離れた観光地のアクティビティを、体へのフィードバックを伴って体感できるVRコンテンツの提供など、多様なサービス・利用シーンを共に創る。両社は、地域の産業振興や各種社会課題の解決への貢献をめざしていく考えだ。