情報通信
高速伝送×近距離無線技術にてIoT時代のHDカメラ設計に自由を
あらゆるモノがネットにつながる「IoT」時代の今、映像の活用シーンが様々に広がっている。業務用途で仮想現実/拡張現実/複合現実を駆使し、産業用ドローンや監視カメラ、医療機器、コネクテッドカー/自動運転用の車載カメラなどでも映像の高精細化が進んでいる。
カメラ映像の伝送システムには高解像度、高フレームレート、低遅延が求められる。一方、屋外の過酷な環境などでも使用できる防水・防油対策を施した堅牢な設計や、メンテナンス用に着脱性を容易にした設計を低コストで実現するのは困難であったという。ザインエレクトロニクスは、米国Keyssa社との協業を通じて、近距離無線カメラ映像伝送システムのコンセプトデザインを開発した。
独自の高速情報伝送技術V-by-One® HSとKeyssaの近距離無線技術の特徴を活かしたという。同システムにおいて、有線伝送部分では高解像度・非圧縮リアルタイムでフルHD(60Hz)の動画像を1本のケーブルで10メートルに及ぶ伝送を可能とし、近距離無線伝送部分では60GHzのKeyssa製品により、プラスチックを透過できるカメラ映像伝送を実現した。カメラモジュールの防水・防油対策や着脱性の容易化を実現し、カメラモジュール装着時の高速伝送復帰も可能とした。
高解像度・非圧縮リアルタイムのビデオストリーミングとしては例の無いソリューションになったという。今回開発したシステムのアプリケーションとして、VR/AR/MRなどのウェアラブルデバイス、スマートフォンやタブレットPC、監視カメラ、ドローン、マシンビジョン、書画カメラ、使い捨て内視鏡や腹腔鏡など医療機器、車載カメラなどを想定。広範なユースケースへの適用が可能となる。
近距離無線カメラ映像伝送システムは、世界最大の家電・技術見本市CES 2019(1月8日~11日ラスベガスにて開催)のKeyssaプライベートブースで披露される。