安全と乗る楽しみを両立し、ドライバーの高齢化や地域の過疎化、人手不足対策としても有望である。自動運転時代を目前にして、つながるクルマ(コネクテッドカー)の技術進化は著しい。コネクテッドカーと自動運転技術は同じ世界の同一ベクトル上に、シームレスに存在している。
今月3日、日産自動車はリアル(現実)とバーチャル(仮想)の世界を融合することでドライバーに「見えないものを可視化」し、究極のコネクテッドカー体験を生み出す将来技術「Invisible-to-Visible (I2V)」を発表した。同技術は8日~11日ラスベガスで開催のCES2019にて、同社ブースでインタラクティブな3Dデモンストレーションを通して体験できるという。
「I2V」は車内外のセンサー情報とクラウド上のデータを独自のオムニ・センシング技術により統合――前方の状況を予測したり、建物の裏側やカーブの先の状況を映し出したりも可能とする。車両の周囲360度にバーチャルスペースをマッピングし、道路状況や交差点の見通し、道路標識や近くの歩行者等の情報を提供。乗員ステータスもリアルタイムに把握し、何かを探す、目覚ましコーヒーブレイクをとるなど必要なサポートを予測して提供する。
運転の楽しさを向上させるため、アバターが車内に現れるなどし、人間同士が双方向コミュニケーションしているかのように運転サポートもする。「I2V」は、バーチャル・ワールドやコミュニケーションの可能性を無限大に広げ、ドライビングをより便利で快適、エキサイティングなものにしていく。将来の「ニッサン インテリジェント モビリティ」の一端を垣間見せるものであり、自動運転時に車内で過ごす時間をより快適で楽しいものにする。
例えば、雨天時の車窓に晴れの景色を重ねて映し快晴の中を走行しているかのような体験や、初めて訪れる場所でローカルガイドを探すことなどもできるという。