路面状態を自動検知する、AI道路管理支援システムが動き出す

寒冷地、豪雪地帯では道路が傷みやすい。車両の通行に影響を及ぼすほどの損傷具合は、春以降に明らかになる。たとえば昨年、記録的な寒さと雪に見舞われた岩手県盛岡市では、雪どけ時に市職員や市民の目視によって約4,800件の損傷が発見され、パンク被害は約200件あったという。


盛岡市によるとこの被害件数は例年の10倍――。主な原因は道路表面に起こる「凍上」だ。畑や公園、校庭などにできる霜柱と同様、アスファルト中の水分が凍結・膨張して路面が隆起する。凍上現象によって路面がひび割れたり、穴(ポットホール)ができたりして損傷する。道路管理に必要な路面情報(積雪・凍結・損傷など)の把握は現在、定点カメラ経由あるいは現場での目視確認が主流になっている。

目視では損傷等の発見までに時間がかかる。ほかに、人によって判断にばらつきが出るなどの課題があり、路面状況及び状態を自動検知することで、パンク被害や事故を減らせると考えている。ウェザーニューズ社は今月20日、より高品質な道路管理を支援するため、来夏までに「AI道路管理支援システム」を実用化すると発表した。

同システムは、最先端のAI(人工知能)技術を用いた動画解析によって路面の変化を自動で検知・マッピングする。これにより積雪や損傷の早期発見および早期対処を可能にする。情報通信研究機構クレアリンクテクノロジー社、IoTコンサルティング社の技術協力もあり、車載カメラ映像の高解像度での伝送や低コストでの導入が実現できるという。

道路管理者向けのリアルタイム解析が実用化されれば、日本初の取り組みとなる。同システムの有用性を確認するため、盛岡市内を走行する車両の車載カメラ映像から、事故やパンクの原因となる路面損傷を検出するリアルタイム画像転送の実証は、同市の協力を得て10月に実施済みである。そして今冬、路面凍結・積雪の把握や白線検知に関する実証実験を行うという。

ウェザーニューズ、動画解析を用いた 日本初のAI道路管理支援システムの実用化へ

カテゴリー: 情報通信 , ロボット/AI   

加藤 賢造

加藤 賢造 (Kato, Kenzo)Author

外資系大手IT企業の立ち上げからフィールドマーケティングやSE、上級管理職などを歴任して、米国スタートアップ(のちにNYSE上場)の日本法人代表取締役を務めたあと、現在、フリーランスコンサルタント兼ライター

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