この国では昨今、さまざまな業界において、最前線にいる人たちの業務課題の解決および生産性の向上が課題となっている。仕事を効率化したり、ワークライフバランスを改善したりする「働き方改革」を実現すべく、医療関連業界ではITを活用するヘルステックへの取り組みが進められているという。
富士ソフトは12月6日、フィリップス・ジャパンとの協業によりヘルステック業界へ、MR(複合現実) 端末「Microsoft HoloLens」を用いたソリューションを展開すると発表した。同社はこれまでも業種、業界に関わらず、様々な業務の効率化や高度化、働き方改革を支援してきた。そして今回、最先端テクノロジーであるHoloLensの活用にも取り組み、これまで見えなかった情報を可視化することで、さらに一歩進んだ業務改革を支援するという。
この度の協業では、「2025年までに年間30億人の生活を向上させる」ことをミッションとするフィリップス社が'19年5月に宮城県仙台市に開設予定の「Philips Co-Creation Center」での使用開始を目標に、HoloLensを活用するヘルステックソリューションサービスを進めていく。富士ソフトはすでに様々な現場でのデジタル変革向けにHololens導入支援サービスも展開している――。
ヘルステック分野のソリューションサービスは、大型医療機器を導入する際に、機器を配置した後の空間(室内)イメージの共有を実現するものであり、配置した機器の動作イメージをアニメーションで確認でき、データ出力機能により施設設計の時間短縮も可能となる。将来的には、利用できる医療機器の拡充や、医療機器のトレーニング、医療機器のマニュアルとしての活用など、多方面への展開を目指しているという。
この取り組みによって両社は、医療現場での業務の効率化と働き方改革への貢献度を高めていく構えだ。