IoT管理基盤、セルラーLPWA通信にも対応

あらゆるモノがネットにつながる「IoT」の採用あるいは検討が各種産業や社会インフラ、医療分野などで拡大しつつある。現在、そのしくみは概念よりも実装段階での技術に関心が移っていて、広範囲にある多数の端末デバイス等を如何に効率的かつ網羅的に稼働管理するかが問われている。


そこで、国内外の通信事業者、端末機器メーカー、通信機器メーカーなどの業界団体「Open Mobile Alliance(OMA)」において、小さく軽量なデータ送受信に適したIoTの標準仕様「Lightweight M2M」が提案されている。そして今月5日、NTTドコモは、法人顧客向けに、セルラーLPWA(低電力広域網)対応通信モジュールの状態監視、保守などを代理で一元的に行う「docomo IoTデバイス管理」の提供を開始する。

今回のソリューションは、「docomo IoT回線管理プラットフォーム」と組み合わせることで、家電や建設機器、自動販売機等に組み込まれた通信モジュールに対し、電波強度などの状態取得をはじめ、再起動やファームウエアの更新など、保守や故障時に必要な対応を、同社が顧客に代わり遠隔で実施するもの。

数多くの機器を一元管理する必要がある、IoTにおいて、これまで機器故障の際などにその都度現地で発生していた対応を、ドコモが遠隔から行うことにより、運用や保守にかかる稼働を削減できるという。このソリューションに対応するチップセット、通信モジュールについては国内外企業群が順次取り扱いを表明している。

新たな仕組みでは、上記LwM2M仕様に準じた通信モジュールであれば、メーカーを問わずそれらの管理ができる。通信モジュールに加えてIoT機器の状態を監視、保守する機能の開発や、顧客システムと連携させる開発、顧客自身で直接管理ができるウェブ画面の開発などを、要望に応じてオプションにて提供するとのことだ。