インテックは、富山第一銀行と共同で、ブロックチェーン技術を応用した行内デジタル通貨の実証実験を開始した。実証実験で得た使い勝手の評価や利用状況の分析を行うことで、今後地域通貨で想定される課題の抽出を行い、さらにはIoTやAI技術と組み合わせたシェアリングエコノミーでの活用を検討する予定。
実証実験では、富山第一銀行が本店内にデジタル通貨専用の口座を設け、行員が振り込んだ日本円と同額のデジタル通貨(1円=1FBC)を発行。インテックと富山第一銀行が開発したスマートフォンアプリ「First-B Pay」を使用することで、本店内売店での商品購入や、行員の個人間送金、残高照会が可能になる。
商品を購入したい場合は、商品に付いているQRコードをスマートフォンで読み取ることで決済が完了する。デジタル通貨を処理するブロックチェーンは、全国銀行協会が設置した「ブロックチェーン連携プラットフォーム」を使用する。
ブロックチェーン連携プラットフォームとは、銀行界を中心とした、連携・協働型の実証実験環境として全国銀行協会が設置したシステム基盤。
実証実験では、ブロックチェーンの有効性とキャッシュレス決済の有効性を検証する。具体的には、ブロックチェーンの正確性、キャッシュレス決済の有効性、利用者の操作性、取引情報の履歴確認、デジタル通貨流通量の状態確認、システムの処理性能、運用操作性、拡張性、障害時の回復性などを検証する。