高齢者のQOL向上を目的とするコミュニケーションサービスの実証実験を開始

セコムは、東京・杉並の「セコム暮らしのパートナー久我山」のサービス提供エリアで、ユカイ工学のコミュニケーションロボット「BOCCO」を活用した高齢者のQOL(生活の質)の維持・向上を目的とする「コミュニケーションサービス」の実証実験を開始する。


セコムは2015年4月、暮らしの相談窓口「セコム暮らしのパートナー久我山」を開設し、高齢者やその家族、地域住民が抱える暮らしの困りごとにワンストップで対応する自宅生活サポートサービス「セコム・マイホームコンシェルジュ」を提供している。

一方、ユカイ工学は、家族間のコミュニケーションを支援するコミュニケーションロボット「BOCCO」を開発し、BOCCOおよび、BOCCOと連動する「鍵センサー」や「人感センサー」などから得られる利用者情報を、家族のスマートフォンに通知する機能を提供している。

セコムは2017年10月から、セコム・マイホームコンシェルジュのサービス品質向上を目的に、セコム暮らしのパートナー久我山のスタッフによる、BOCCOを通じた定期的な挨拶や状況に合わせた声掛けを試行的に開始。利用者からは「セコムが見守ってくれているので安心」と高く評価されるなど、高齢者が抱える服薬や孤独などの課題の解決にも一定の効果があることが確認されたことから、よりQOL向上に有効なコミュニケーションサービスを提供するためにユカイ工学と実証実験を開始することにしたという。

実証実験では、セコム・マイホームコンシェルジュ会員だけでなく、より多くの地域の高齢者にBOCCOを通じたコミュニケーションサービスを利用してもらい、利用者やその家族、関係者の意見や感想、生活実態データなどを収集・分析する。

それにより、効果的なコミュニケーション方法やコミュニケーションロボットやセンサーの機能改善、運用システムの構築など、新しいコミュニケーションサービスの2019年度内実現を目指す。