AWS上で開発環境の準備を最短4時間で実現、TIS

TISは、アマゾン ウェブ サービス(AWS)上で、最短4時間でチーム開発環境を構築できる「Collaborage(コラボレージ)」をオープンソースソフトウェア(OSS)として公開したことを発表した。


Collaborageは、TIS社内の開発プロジェクトで使用してきたチーム開発環境の構成をベースにAWS向けに開発したチーム開発環境構築テンプレート。アプリケーション開発ノウハウを無償で提供するWebサイト「Fintan(フィンタン)」でCollaborageを公開している。
Collaborageには、チーム開発に必要となる「ソースコードの履歴を管理するバージョン管理ツール」「タスクや課題の状態や進捗を管理する課題管理ツール」「ビルドやテストの自動化を行う継続的インテグレーションツール(CI:Continuous Integration)」「開発を円滑に進めるためのチャットツール」などが含まれている。また、アプリケーションデータのバックアップやディスク使用率の監視といった運用に必要な機能も備える。

バージョン管理ツールは「GitBucket」または「GitLab」、CIツールは「Jenkins」または「Concourse」、課題管理ツールは「Redmine」などのOSSを採用。また、チーム開発環境の構築/運用には、「AWS CloudFormation」「Amazon EBSのスナップショット」「Amazon CloudWatch」といったAWSのサービスを活用している。

AWS利用開始後、1日(構築4時間+開発準備2時間)で開発がスタートできる。また、スクラム開発をサポートするツール(バックログ/かんばんなど)をそろえた。CI結果の通知、デモ環境への自動デプロイで開発者への素早いフィードバックできるという。

TISでは、自社内の開発プロジェクトでCollaborageを活用し、「AWS利用開始から開発の開始まで従来は5~10日間かかっていたところを1日で開発を開始できた」などの成果が得られたと説明する。

今回、CollaborageをOSS公開することで、IT開発の内製化が進むユーザー企業の開発での利用を促進させる考え。また、OSS公開により開発に携わるエンジニアからフィードバックを受けることで、Collaborageの品質向上を目指す。