従来比20倍の高速な波形解析パフォーマンスを実現、OKI

沖電気工業(OKI)は、機械学習アルゴリズムを用いた波形解析ソフトウェアライブラリー「ForeWave(フォアウェーブ)」を販売開始した。このソフトウェアライブラリーは、振動を波形として捉えて解析するもので、従来の機械学習と比較して、約20倍(同社)の高速な波形解析パフォーマンスを実現したという。


ForeWaveは、機械学習とNMF(非負値行列因子分解)の組み合わせ(特許出願中)を採用し、熟練技術者による官能検査のように、あらかじめ学習させた正常時の振動データと、新たに計測される振動データを比較。異常が発生しているかどうかの判別を行う。これにより、設備から収集される振動データを共通成分と特徴成分に自動で分解し、特徴成分のみを機械学習にかけ、より複雑な設備状態の検知および高速な波形解析パフォーマンスを実現する。

多様なアプリケーションに組み込みが可能なソフトウェアライブラリーとして提供。ユーザーの要件に応じたアプリケーションから呼び出す。ユーザーが選定した振動センサーを含む各種ハードウェアと組み合わせて利用することが可能。OKIはForeWaveを組み込んだアプリケーションやシステム構築、お客様設備への適用条件、精度を検証するモデル生成サービス、システム導入後の運用支援など、システム導入ステップに合わせて支援する。

OKIはForeWaveを製造業へ適用し、IoT活用工場ソリューション「Manufacturing DX」による現場変革のソリューションの一つとして、三井ハイテックとの共創により、工作機械の生産効率向上に向けた取り組みを推進してきた。今後も三井ハイテックのForeWaveを用いて技術開発を行っている、次世代研削盤の砥石状態管理に向けた取り組みを進めていくという。