業務ルールや法務ノウハウ覚えたAIがバックオフィスを支援

昨今、労働人口の減少や政府主導の働き方改革を受けて、業務プロセスの改革に着手する企業が増えている。が、企業活動を支えるバックオフィスにおいて、複雑化する業務ルールの解釈や判断は人に依らざるを得ず、目立った効果を出せずにいる企業も少なくないという。


NTTテクノクロスは、AIを活用してバックオフィスの業務改革を支援する製品シリーズを開発。その第1弾として決裁申請と法務チェックをAIで審査する製品を来春から提供――。それらを10月30日、NTTテクノクロスフェア2018に参考出展する。

AI技術を使ったコールセンターのオペレーション高度化など、多くの顧客の業務改革を支援してきたという。同社が考えるバックオフィス――例えば受注処理なら申請者が金額や顧客などの条件に応じた適切な情報を入力し、承認者はその内容が業務ルールに即しているかを判断して決裁する必要があり、変化するビジネス環境の中で、業務ルールが変わることも多く、従業員への負荷も大きくなっている――業務のAI化はシームレスに行われる。

既存の基幹業務システムに手を加えることなくAIが業務ルールを学習し、申請者の入力や承認者のチェックを支援することで、バックオフィス業務の効率化を実現する。各業務にかかる時間や業務ルールの理解度といった現場業務の実態を定量的に取得・分析することもできるため、改善すべき点をAIが学習し提案するという。

今回、業務ルールをチェックして修正を促すような場面が多く発生する現場で「決裁申請のAI化」と、法務ノウハウを持つ人に集中しがちな契約書の自動リスク判定、担当者の負荷軽減、法務チェックのスピードアップを実現する「契約書の法務チェックのAI化」を提供する。同社は、NTT研究所の最先端技術を軸に、国内外の優れた商材と自社の実績・ノウハウを掛け算して、顧客のビジネスシーンに最適なソリューションを創出していくという。