国内外8種のスマホ決済、一括導入を本格化

'20年に4,000万人の受け入れをめざす海外からの旅行客にも不評である。日本の決済事情を変えるべく、経産省の「キャッシュレス・ビジョン」に描かれた'25年キャッシュレス決済比率40%に向けて、さまざまな取り組みが行われている。


訪日客の国別統計(日本政府観光局Web)を見るまでもなく、小売・サービス業界は中国と韓国が「ツートップ」だと実感している。そして両国はスマホアプリによるキャッシュレス先進国であり、中国ではQRコード(デンソーウェーブ登録商標)を用いた各種決済サービスが爆発的に伸びていることも――。

一般消費者にとっても手軽で便利な支払い方法である、スマホによるQRコード・バーコード決済が国内・国外ともに拡大している。一方で、小売店舗にとっては、複数の決済サービスが併存するなかで、既存のPOSレジに導入し基幹システムと連携するためには、その開発・導入にかかわるコストとスピードが課題だという。凸版印刷と富士通エフ・アイ・ピーは10月25日、QRコード・バーコード決済サービスをPOSレジで同時に複数利用可能にする、決済情報中継サービス「スイッチングゲートウェイ™」の提供を本格的に開始する。

両社がギフトカードやハウス電子マネー向け「サーバ管理型プリペイドASPサービス」の展開で培ってきたノウハウや技術力を活かし、高いセキュリティと信頼性で小売店舗のPOSレジ=複数種スマホ決済を実現する。今回のサービスは、「導入期間の短縮と低コスト化が可能」、「マーケティング施策への展開が可能」といった特長も備えていて、すでに今春より阪急阪神百貨店をはじめ、百貨店、ドラッグストアなどの一部店舗で採用されている。

今年10月時点で国内外8種類――Alipay、Wechat Pay、Origami Pay、d払い、PayPay、pring、LINE Pay、楽天ペイの決済サービス導入が可能だという。