新薬の開発期間短縮を支援する高度な検索エンジンを国内提供開始、CTC

伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、自然言語処理やAI(人工知能)を活用したコグニティブ検索・アナリティクスプラットフォームを開発する仏Sinequaと国内で初めてパートナー契約を締結。同社の検索エンジン「Sinequa ES(シネクア・イーエス)」の取り扱いを開始した。


Sinequa ESは、非構造化データが格納されている社内外のシステムやクラウドなどと連携し、複数ソースに対し一括検索を行うコグニティブ検索エンジン。ファイルサーバや各種データベース、ポータル、メール、Webサイト、SNSなどを総合的に検索し、情報を分析・分類して表示する。自然言語処理と機械学習の機能を備えており、文書からのテーマの抽出やカテゴリ化で検索結果の精緻化が図られている。

検索対象となるシステム、ソフトウェア、クラウドと連携するためのコネクターが180種類以上、標準で装備されている。従来、各システムで検索していた作業がSinequaの検索ポータルから実現できる。

日本語や中国語、アラビア語を含めた21言語の自然言語処理に対応。ドキュメントやメール文書などの非構造データについて、高度な認識技術によるカテゴリ化や自然文検索が可能だ。さらに機械学習を備えることで、自分や他のユーザーの検索履歴や参照履歴などベースに一般的な全文検索よりも高度な検索機能を提供できるとCTCは説明する。

近年、ライフサイエンス分野では、新薬開発の高速化や効率化を図るため、産官学連携でのオープンイノベーションや膨大なデータの解析を通したデジタル・トランスフォメーションを推進している。文書や様々な種類のデータが日々生み出される中、研究・開発や製造・販売など製薬会社の業務において、必要な情報をいかに早く効率よく探し出すかが開発期間短縮を図る上で重要だ。

CTCは、Sinequa ESの導入や活用のコンサルティングから技術サポートまでトータルなサービスを提供し、ライフサイエンス業界を中心に今後3年間で20億円の売り上げを目指す。