AI&フルデジタル化によって"ケータイに任せる保険"をめざす

人工知能(AI)とモノのインターネット(IoT)が生活の中にも浸透し始めた昨今、これら先進のデジタルIT(情報技術)と金融を融合した「フィンテック」や、保険との融合による「インシュアテック」がこれまでのしくみを変えて、一層高いレベルの利便性や安全安心を実現しつつある。


今月11日、NTTドコモと東京海上日動は、包括業務提携に基づき、「保険レコメンデーションのAI化」ならびに「保険プロセスのフルデジタル化」に向けた検討の開始で合意したと発表。「beyond宣言」のもと、フィンテック活用によって「社会課題の解決」と「ライフスタイル革新」に向けた新たな金融サービスを生む。一方、「To Be a Good Company」を目標に顧客と社会のあらゆる「いざ」を支える存在として、先進的な保険サービスを届ける。

両社は従来、生活インフラの携帯電話と安心安全を提供する保険サービスを連携させて「ケータイする保険」――1日単位で契約可能なドコモ ワンタイム保険を提供。そして今回、多様化する価値観とデジタル時代のニーズに応えるため、AIを活用し、スマホを通じて個客におすすめの保険(予算内で最適な補償内容や保険料の配分)を提示する、「保険レコメンデーションのAI化」サービスを'19年度上期に開始予定。

また、「保険プロセスのフルデジタル化」では、上記AI化の取組みにおいて、顧客がスマホで保険加入から保険金受取りまでの全プロセスを完結し、「いつでも」「どこでも」「簡単」「便利」に手続き可能なデジタル保険基盤について、その構築と、広域自然災害時に同基盤を活用してもらえる各種サービスの導入とを検討していく。

両社はそれぞれのノウハウを融合し、保険を「わかりやすく」「入りやすい」ものにする。将来的には、AIが個々のリスクに基づいた推奨保険を提示するしくみを確立し、「ケータイに任せる保険」への進化をめざすという。