東京、赤羽駅でスマートな無人決済店舗の実用化をめざす

少子高齢化が人手不足に追い打ちをかける。日本は海外諸国よりも生産性が低いとか、キャッシュレス化が遅れていると言われている。政府はTOKYO2020の先に向けて、キャッシュレス比率を現在の2倍、4割にする方針だ。

「未来投資戦略2017」(概要PDF)で定めた目標を前倒しすべく、経産省は今春「キャッシュレス・ビジョン」を提言。キャッシュレス推進協議会が7月に設立された。現在、日本におけるキャッシュレス社会の主役は交通系電子マネーだろう。クレジットカードよりも申請・作成のハードルが低く、○○ペイといった電子決済よりも普及していて、電車やバスはもちろん、コンビニや自販機、家電量販店や和洋ファストフード店などでも簡単に利用できる。

決済の短時間化による利便性向上を目的に昨年11月、大宮駅で約130種類(おにぎり、飲料、菓子等)をAI活用による無人決済システムにて販売する実験を行った。東日本旅客鉄道とJR東日本スタートアップは今回、同システムの商品及び決済認識率の向上と、新たに複数人の同時追跡決済を可能とする実証実験を、10月17日から二ヶ月程度、赤羽駅5・6番線ホーム上の特設店舗(KIOSK跡)にて毎日午前10時~午後8時に行う。

オープンイノベーションの一環――ベンチャー企業のアイデア・技術と、グループの経営資源をつなぎ、夢を形にするプログラムにて昨年度最優秀賞に輝いた、サインポスト社の独自開発によるAIを搭載したスマートな設置型「ワンダーレジ」、これに物体追跡技術も足して、入店客が手に取った商品の購入金額の計算から決済までを一貫して自動計算する「スーパーワンダーレジ」(イメージ動画@YouTube)を組み込んだ無人店舗の実用化をめざす。

JR東日本グループは「生活サービス事業成長ビジョン(NEXT10)」のもと、従来ビジネスに磨きをかけるとともに、事業の変革と創造をめざしていく構えだ。