知的なドローン、インフラ点検サービスメニューの強化へ

趣味の世界で羽ばたき、映像クリエーターらが新たな視点を与えるツールとして飛びついた。小型無人機「ドローン」の名は、その蜂のような飛行音に由来する。うんちくはさておき、ドローンは農林業や土木建設業、物流現場やプラント、被災地などでの活用が進展している。


近年、その社会実装が進み、さまざまな分野でドローン活用による業務効率の向上などが期待されている。一方で、ドローンの活用には、用途に応じた機体や撮影機器の選定、安全・安心な自律飛行を支援する運用・保守などが必要であり、ドローンによって業務を効率化するには、単なるプロダクトとしてのドローン提供だけではなく、ユーザーにとって最適なソリューションを提供することが求められているという。

日立製作所、日立システムズ、日立ソリューションズは、AI(人工知能)を活用したドローンによるインフラ点検を拡充。「日立ドローンプラットフォーム」のサービスメニューを強化したうえで、これを2日より提供開始する。日立グループのドローン関連ソリューションを結集し、サービスメニューとして体系化することで、顧客にとって最適なソリューションをワンストップで提供するとした。

日立グループは、'15年よりドローンサービスの検討組織を立ち上げ、幅広い業種の顧客との豊富な実証実験を通じて、ドローンの社会実装に必要な要素技術、サービス、運用方法などの研究開発を進めている。そして今回、これらの取り組みにより得た知見を取り入れたAIを活用し、充実の「測量・撮影」のみならず、「点検・検査」「輸配送」分野のサービスを拡充した。

過去の障害事例データベースから劣化している可能性の高い箇所を推定したり、劣化と汚れなどの違いを自動的に識別することができ、より精度の高いインフラ点検を実現する。個別カスタマイズ不要のドローンプラットフォームは今月18・19日、日立の社会革新フォーラムで紹介される。