日本初、金融機関アプリでQRコードを使った送金

NTTデータは、金融機関アプリ「My Pallete」でQRコードを使って口座間の送金ができる、日本で初めての機能を2018年内に提供予定であると発表した。送金の仕組みに資金移動などが可能な更新系APIを活用し、2018年内に提供予定している。


2017年6月の銀行法改正を受け、金融機関ではオープンAPI導入にかかる体制整備が推進されるとともに、オープンAPIのキャッシュレスへの活用も議論されている。一方、経済産業省が発表した「キャッシュレスビジョン」では2025年までにキャッシュレス比率4割の目標が掲げられ、今後の取り組みの一つとして銀行口座間振込の検討が示唆されている。

これらのニーズに応えるため、NTTデータでは、これまでの残高、明細確認機能などの参照系APIに加え、資金移動などが可能な更新系APIを活用した送金サービスに対応することになった。NTTデータが提供する金融機関アプリであるMy Palleteに送金機能を組み込み、2018年内に提供開始予定。この送金機能は、開発検討で協力した岩手銀行などが採用を検討しているという。

今回My Palleteで対応する機能は、従来の振り込みに必要であった振込先の口座番号の確認や画面への手入力を、QRコードのやりとりで簡単に送金ができる。また、残高、明細確認機能を標準で備えており、送金シーンに必要な残高確認、支払い、支払い履歴確認をシームレスに提供可能。

金融機関の口座間で日本円を直接やりとりするため、他の決済手段で必要なチャージの手間や手数料が不要。また、送金の受取側も日本円での受け取りとなるため、換金の手間、手数料も不要で、用途を制限されることもないという。