Suicaをより便利に使える仕組みを開発

東日本旅客鉄道(JR東日本)、ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ、JR東日本メカトロニクスは共同で、Suicaと各地域の交通系ICカードを1枚のカードにまとめられる2in1カード「地域連携ICカード」とその発行システムの開発を行い、2021年春の提供開始を目指す。


今回開発する地域連携ICカード」は、バスの定期券や各種割引等の地域独自サービスと、Suicaエリアなどで利用可能な乗車券や電子マネーといったSuicaのサービスを、1枚のカードで利用可能とするもの。

現在、国内では、2013年に始まった全国10種類の交通系 IC カード相互利用サービスにより、Suica1枚で公共交通機関を利用できるエリアが大幅に拡大している。しかし、導入費用や運用面の課題により、交通系ICカードがまだ導入されていない地域も存在する。

そこで、地域交通事業者による交通系ICカード導入を促進するため、三社は各地域のIC
乗車券とSuicaの基本機能が1枚のカードに共存できる新たな地域連携ICカードを開発する。

地域交通事業者は1枚のカードで地域交通に必要な独自サービスを提供しながら、Suicaの既存インフラを活用できるため、システム投資を抑え、運用に関する負担の軽減が可能となるという。

JR東日本は、これまでSuicaで培ってきた知見を活用し、地域交通事業者による地域連携ICカードの導入をサポートする。そして、地域ニーズに応じ必要な機能を組み合せてSuicaの共通基盤化を進め、多様なサービスを利用できる環境の実現を目指す。

ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズは、FeliCa技術を通じて交通系ICカードに貢献してきた。今回、ICカードに必要なFeliCa OSの機能を拡張し、地域連携ICカード実現のための技術開発を担うことで、交通市場におけるICT化推進サポートに取り組んでいく。

JR東日本メカトロニクスは、交通系ICカードの発行を担っており、今回、新機能のICカードへの実装、試験、検証とICカード発行に関する設備開発を行う。