公共セキュリティ向け監視カメラのネット接続の技術検証

ソリトンシステムズ(ソリトン)は、携帯電話回線を利用して高画質の映像をライブ中継するシステムの製品「Smart-telecasterR Zao-S」で、監視カメラシステムで世界シェアを持つMilestone Systems A/S(マイルストーン)と提携し、ネット接続の技術認証を取得した。


Smart-telecaster Zao-Sは、モバイル回線を利用して高画質の動画をライブ中継することのできる世界最小・最軽量のH.265ハードウェアエンコーダ。Milestone Systems A/Sは、オープンプラットフォームのビデオ管理ソフトウェアの大手プロバイダーだ。

ソリトンシステムズによると、市街地などに張り巡らされている監視カメラのネットワークは、据置型の固定カメラで構成されているが、ソリトンのZao-Sが動く監視カメラとしてこのネットに接続され、運用されることで、公共セキュリティ監視は新たな段階に入ったといえるという。

例えば、監視カメラのネットワークに、Zao-S搭載の車に設置されたカメラの映像が加わり一体となってモニターされることで、一挙にリアルタイムの対処あるいは緊急対応の機能が発揮できる。技術的には、マイルストーンの監視カメラ管理ソフトウェア「XProtectR VMS」とZao-Sによるモバイル映像伝送システムが、映像機器の通信/制御プロトコルであるONVIFで統合され、H.265ストリームのライブ配信を可能にする。

ソリトンでは、複数の携帯電話回線からのH.265ストリームを再形成して、IPビデオストリームを生成する受信プラットフォーム「Zao Media Gateway」を開発、マイルストーンがソフトウェアの接続性を確認した。このシステムは、クラウドもしくはユーザーのネットワーク(オンプレミス)で運用できる。

これによりZao-Sが、欧州/北南米/アジアなど世界中の監視カメラシステムに加わり、防犯・救命など様々なシーンで、これまで実現できなかった利活用が可能になると同社では説明する。

両社は、このソリューションを国内および海外のパブリックセーフティ分野に販売していく予定。