人工知能(AI)を活用して物事をスマート化する。しくみは事務系の仕事にも拡大していて、人事考課などで客観的なAIの出力を参考にするケースも出てきている。そしてそのような仕組みは学生など新規就労者や従業員においても、重要になりつつある。
欧米で歴史のある学生による就業体験制度"インターンシップ"がいま日本企業にも取り入れられている。同制度の正しい運用は、雇用のミスマッチを防ぎ、即戦力を養うことにもになり、求職側・求人側双方にとってメリットがある。
インターンシップは、その経験の有無が「入社後の活躍・成長に一定の影響を与える」と確認できていて、入社後のキャリアを描く上で有用な手段と考えられる。一方で、開催地や時期により参加が難しかったり、学業への負担になったり、課題もあるという。セプテーニグループは、一般的なインターンシップに関連する内容に加え、AI型人事システムを応用した独自コンテンツがすべて自宅で体験できる「オンライン・インターンシップ」の提供を始めた。
同社は、膨大に蓄積した人材データをAI等を用いて専門に研究を行う「人的資産研究所」の活動を通して、相性の定量化および従業員の活躍を最適化するためのAI型人事システムを開発――。さらにその研究結果やAI型人事システムを採用活動に応用し、オンライン完結型の選考「オンライン・リクルーティング」などの取り組みを行ってきた。
そして今回、オンライン・インターンシップでは、「個性と仕事(ワークスタイル)との相性は人材育成に一定の影響を与えている」との研究結果に基づき、就業体験においても個性に合わせたスタイルがあると考え、就職活動時期だけでなく大学を卒業するまでの間、個性に合わせて個別最適化された有益な情報やコンテンツを定期的に提供するという。
この取り組みを通じて同社は、より多くの学生に対し長期にわたり個々人のキャリア構築を支援していく構えだ。