三井住友海上火災保険は、スマートフォンを活用した無償の安全運転支援サービス「スマ Navi」に赤信号無視や一時不停止などの危険運転シーンといった危険運転映像だけを自動的に抽出して保存する「危険運転映像抽出サービス」を追加搭載し、法人向けに提供を開始する。
この技術は、東京大学発のスタートアップ企業であるArithmerと共同で開発。急発進、急ブレーキ等に加え、動画でしか把握できない危険運転シーンを企業の管理者に提供することで、さらなる安全運転指導に活用できるという。
近年ドライブレコーダの事故防止への活用に対する社会的な関心が高まる一方、危険運転映像抽出に時間・手間を要する点や、導入費用・通信費用などのコストが課題となっている。三井住友海上火災保険は、スマートフォンを活用した安全運転支援サービス「スマ Navi」のドライブレコーダ機能にAI(人工知能)による画像解析技術を取り込むことで、危険運転シーンを無償で提供することが可能になると考え、Arithmerと共同でサービスの開発を進めた。
このサービスでは、ディープラーニングを活用したArithmerの映像解析技術により、危険運転シーンの発生前後約20秒の映像を自動抽出するアルゴリズムを開発し、スマ Naviに搭載した。実証実験の結果、赤信号無視の検知率は約94.3%、一時不停止の検知率は約88.1%の危険運転映像抽出に成功したという。