レベル4車両の公道試験、オンデマンド移動サービスを"豊洲"で

加速や減速、衝突回避、走行車線の変更・維持等を自動でする先進運転支援システム(ADAS)よりもさらに先を行く。特定条件下で人の関与を全く必要としない"レベル4"自動運転技術に注がれる視線は熱く、先進各国の多彩な企業がその開発および仕組みの実用化に鎬を削っている。


近年、それは交通事故の撲滅、地域公共の活性化、渋滞の解消、交通弱者の移動手段としても期待が高まっているという。NTTデータは、2020年までに"レベル4"の技術を用い、交通課題や要望を抱える地域の住民を主体とする「自動運転バス」や「自動運転モビリティ」といった新しい移動サービスを提供する検討を進めていて、今月14日から3日間、東京都江東区豊洲の公道で「オンデマンド移動サービス」の実証実験を行う。

同地区をより魅力的、より利便性の高い街へ発展させる豊洲コンセプト委員会の取り組みの一環として、群馬大学次世代モビリティ社会実装研究センター大和交通とともに行う今回の実証では、3台の自動運転車両を用い、地域住民にオンデマンド型の移動手段を提供。乗客からの配車依頼の受け付け、安全な自動運転のための車両への走行指示、および走行中の遠隔監視などを運行管制システムで実現する。

走行ルートはファミリー層の多い駅周辺。東京メトロ有楽町線豊洲駅、アーバンドックららぽーと豊洲、この地区のマンションを乗降地点として、マンション住民を同ルート内で運ぶ。「オンデマンド移動サービス」は実験期間中の10時~13時、14時~17時にいつでも何度でも利用可能で、車内においては、コミュニケーションロボットSotaとの会話が楽しめるという。

NTTデータはこの実験以降も、自動運転社会に求められる利便性の高いサービス・機能についての検討を進め、TOKYO2020の年までに自動運転レベル4技術によって、地域住民のニーズに応じた新しい移動サービスを実現していく構えだ。