ソフトウェアで並列書き込みとロードバランスを実行する技術で、取得したデータを複数の内部記憶装置へ書き込む際のプロセスをコントロールすることで、専用の装置を別途用いなくても、書き込み性能低下の問題を解決し、100%のキャプチャを可能にするという。
IoTの普及によりネットワークに接続されるデバイスの増加、膨大なデータを利用するビッグデータ解析の進展、5G の商用サービス開始など、今後ますますネットワークは高速大容量になることが予測されている。それに伴い、専用のパケットキャプチャ装置の需要も高まると見られる。
しかし、現行のパケットキャプチャ装置に使用されている記憶装置の多くは、時間的に書き込み性能が変化するため、長時間安定した書き込みを実現できないという問題がある。このような性能低下を解決するためには、アクセス負荷管理装置など専用の装置が必要で、追加費用がかかる。
キャプチャしたパケットデータを記憶装置に書き込んで保存する際に、別装置を用いずにソフトウェアで、「並列書き込み」と「ロードバランス」を実行して取得したデータを複数の内部記憶装置へ書き込むプロセスをコントロールすることで、性能低下の問題を解決し100%キャプチャできることを発見し開発を実施した。
並列書き込みとは、個々の記憶装置毎に書き込み処理を並列化して実行することであり、ロードバランスはある記憶装置で書き込み性能が低下した際に、書き込み性能が高い記憶装置を選んで次のデータを割り振る処理を指す。
SYNESISは、ネットワークを流れるトラフィックをキャプチャし、その統計やパケットの翻訳を表示するLANアナライザで、高トラフィックの通信障害解析を目的としたシステム。主要なイーサネット規格「1G/10G/40G/100G」に対応した全17モデルを取り揃え、高速大容量であってもとりこぼしなくキャプチャできること、顧客毎の運用状況や要望に合致したカスタマイズ提案ができること、サポート体制が充実していることなどから、国内外の通信会社をはじめ、金融機関や官公庁を中心に多くの企業に採用されている。