エンタープライズネットワーク、内も外も"千の眼"で一元監視

IT(情報技術)を仮想化・抽象化して所有するものから利用するものへと変えたクラウドコンピューティング。様々な業務を支えるエンタープライズITにも「クラウドファースト」が浸透し、インフラやプラットフォーム、アプリ(ソフトウェア)層で外部のIaaSやPaaS、SaaSを併用するケースも増えている。

企業・団体において、外部のクラウドサービスと、構内(オンプレミス)システムをハイブリッド構成で運用する際、ネットワーク管理ツールの多くが監視対象を内向きにしてあるため、クラウドサービスについては事業者ごとにツールの導入や設定を行う必要があるという。CTCは8月31日、米サウザンドアイズ社の、社内外のネットワークを一元的に可視化するクラウドサービス「ThousandEyes」の提供を開始。

イントラネットの端末からインターネットの利用サービスまでの経路や障害を可視化――両ネットの通信データを自動収集・解析して、内外のサービス利用状況をネットワーク図やグラフ等でわかりやすく表示する。インターネットの状況も把握することにより、システム管理者は、複雑な操作なしにイントラネット、インターネット、クラウドを統合して一元監視でき、障害の検知と原因の特定を早期に実現できるという。

ThousandEyesは世界の主要都市にインターネットのアクセスを計測するポイントを配置していて、クラウドやEC、ネットバンキングなどのサービス事業者は、自社のサービスについてユーザーの体感での情報を収集でき、ネットワークアクセスの推移から傾向分析を行い、サービスの品質向上に役立てられるという。

ネットワークの構築実績が豊富なCTCは、このクラウドサービス提供時に、ネットワーク全体のコンサルティング、解析結果に基づくシステムの運用改善などのサービスも提供し、3年間で3億円の販売を目指す構えだ。