情報システム監視ソフト、統合ログ管理と通信品質の可視化も

企業・団体で利用されるエンタープライズ向けITシステムの機能と適用範囲、構成要素は多岐にわたる。インターネット経由で遠隔拠点を網羅するだけでなく、リソース配分を最適にするクラウドコンピューティングをも含めて、システム全体を監視し管理する必要がある。

昨今の情報システムは、物理資源と仮想化されたそれを運用しているために、パフォーマンスの最適化や低下要因の分析が容易ではない。そこにサイバー攻撃などを検知して防ぐセキュリティ対策も加わり、システムの運用管理におけるイベントや通信、各コンポーネント動作の可視化は、安定・安全を迅速に実現する第一歩となる。

今月27日、IBCは、システム情報監視ソフトウェア「System Answer G3」にても統合ログ管理オプション「Log Option」とネットワーク品質の可視化オプション「Quality Analyzer Option」を提供開始。既存の性能監視ツールに加えて、G3ユーザーも各オプションが利用できるようになった。

Log Optionでは、各機器のシスログ、イベントログ、アプリケーションログなどを一元管理し、内部統制やセキュリティ対策などに要する詳細かつ完全な証跡を取得可能となる。G3との連携により、システム障害やセキュリティ事故が発生した場合でも、その影響範囲の把握から原因究明のためのピンポイントでのログ調査までを一貫して行えるため、可用性と安全性を兼ね備えたシステム運用が可能になる。

通信経路上のパケットを計測し、サービスごとのトラフィック量や、拠点ごとのアプリ遅延状況などの詳細を可視化できるQuality Analyzer Optionと、G3との連携では、ネットワークに係るMIB情報を取扱可能となるため、障害範囲の特定、セキュリティ対策の強化、ネットワーク品質の低下要因となるユーザーやアプリケーションの特定などを行えるという。