i-Construction、高速3Dメッシュ編集をクラウドで

少子高齢化、人手不足という社会的課題を抱える日本ではいま、さまざまな分野でICT(情報通信技術)など先進技術を活用した「生産性向上」策が打ち出され、実際にそれらが推し進められている。

土木建設業界では、国土交通省が中心となって、ICT土工等の導入により建設生産システム全体の生産性向上を図り、もって魅力ある現場をめざす取り組み「i-Construction®」が進められている。そのひとつ、コンピュータによる3次元モデルは、自然災害の防止や橋梁・道路等インフラの老朽化対策等において、2次元では把握困難な形状をわかりやすく表現できるため、測量、設計、施工、維持管理などの領域で活用が進んでいる。

一方、その点群処理には大容量のメモリやグラフィック性能を必要とするソフトウェアが多く、ユーザーにおいて、ソフトウェア使用環境の設備投資が大きな負担になっていたという。アイサンテクノロジー社は、i-Construction対応の大規模3次元点群処理ツール「WingEarth」を新たにクラウドサービス化するにあたり、富士通マーケティングの「AZCLOUD IaaS」を基盤として採用し、10月1日に提供を開始する。

WingEarthクラウドサービスは、「集積した点群データを即時に共有でき、業務効率化を実現」、「セキュアな環境で点群データの一元管理が可能」、「高性能パソコンでなくても点群の表示、編集が可能」といった特長を備えていて、計測した点群を現場から本社などへ短時間で簡単に受け渡すと同時に確認、編集できるため、測量、設計、施工、維持管理などの分野で業務の効率化を叶える。

同サービスについて、アイサンテクノロジーは今月28~30日に幕張メッセで開催される建設業界・測量業界最先端の機械・設備・技術・サービスを一堂に集めた「建設・測量生産性向上展(CSPI-EXPO)」に出展するとのことだ。