2017年のコンバージドシステム市場は522億円、HCIが市場をけん引

IDC Japanは、国内コンバージドシステム市場予測を発表した。国内における2017年のコンバージドシステム市場の支出額は521億8,700万円となり、2018年の同市場の支出額は587億9,900万円になると予測する。

2017年の国内コンバージドシステム市場の前年比成長率は22.9%。同市場は、インテグレーテッドインフラストラクチャ、インテグレーテッドプラットフォーム、ハイパーコンバージドシステムの3つのセグメントで構成される。

2017年はハイパーコンバージドシステムが前年比89.8%増と非常に高い成長を継続し、市場の成長を牽引した。2017年のハイパーコンバージドシステムの支出額は157億9,900万円となり、国内コンバージドシステム市場における構成比は30.3%となった。

IDCでは、2022年の国内コンバージドシステム市場の支出額を792億6,500万円、2017年~2022年の年間平均成長率(CAGR)を8.7%と予測している。また、今後もハイパーコンバージドシステムが市場の成長を牽引すると見込んでおり、ハイパーコンバージドシステムの2017年~2022年のCAGRを20.6%、2022年の支出額を402億3,900万円と予測。その結果、2022年の国内コンバージドシステム市場におけるハイパーコンバージドシステムの構成比は50.8%に上昇する見込みだ。

IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ シニアマーケットアナリストである宝出 幸久氏は「ハイパーコンバージドシステムが今後の国内コンバージドシステム市場の成長を牽引することが鮮明となった。国内市場において、ハイパーコンバージドシステムが備える導入の迅速性や運用管理の容易性、そしてスモールスタートや柔軟な拡張性といったメリットへの理解が進んでいる。今後も仮想化環境の課題を解決するインフラストラクチャとして国内市場への浸透が進む見込みである。中長期的にはDX(デジタルトランスフォーメーション)に求められる拡張性や柔軟性の高いITインフラを実現するソリューションとしても普及が拡大すると予測する」と分析している。