国内最大級の企業情報DBと名刺が連携――それ、はやく言ってよ

「情報が世界を制する」ことは古今東西の歴史が証明している。現代のビジネス界においてもその理解は重要であり営業戦略の肝となる。情報は、製品やサービスの企画から開発、販売およびマーケティングに活用される。現場のアカウントプランは一枚の名刺から始まることもある。

B2Bの営業戦略を立案する際、取引先や見込み客の情報をWebや有価証券報告書、企業データベース(DB)などから掻き集める。そして何よりも重要なのは相手先のコンタクトポイント――実際に交換した日付やコメントを入れた名刺であり、21世紀の今、その管理はデジタル化されていて然るべきだろう。そこでユニークなTVCMを流しているSansanは先週末、帝国データバンク(TDB)との連携強化を発表した。

法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」上で、名刺登録企業に関するTDBの国内最大級DBを元にした、企業情報の閲覧が可能になったという。Sansanは名刺をただデジタル管理するだけでなく、ビジネスDB「日経テレコン」の日経会社プロフィル・日経WHO'S WHOと連携し、名刺交換相手の異動・人事情報がわかるサービスを提供するなど、名刺の価値の拡張を行ってきた。

そして今回、Sansanユーザーは、産業間・地域間のつながり分析にも活用されている全国全業種の企業情報、国内の中小企業も含むTDBに登録された企業情報を、交換した名刺から確認できるようになる。サービスは、既存Sansan契約企業で追加料金なしに利用可能であり、Web版は8月2日から提供されていて、スマホアプリへの対応は順次行っていく予定だという。

「名刺を企業の資産に変える」コンセプトで10年以上、アナログかつ属人的な名刺管理をデジタル化して社内管理・共有を実現してきた。同社はこの度のTDBとの連携強化により、ユーザーの営業のチャンス拡大や生産性向上にさらに貢献していく構えだ。