医療機関向けクラウドサービスと汎用画像診断装置用プログラムが連携

先進的なIT(情報技術)を駆使するデジタルトランスフォーメーション、デジタル革命が日本の産業界のみならず、医療・ヘルスケア分野にも広がりつつある。

そこで7月30日、シーメンスヘルスケアアルムは、医療におけるデジタル化の推進、ならびに医療情報の共有において新たなかたちを提案していくため協業を開始したことを発表。そのひとつとして、医療データを最大限に活用する医療クラウドサービス「teamplay」を提供しているシーメンスヘルスケアは、全国の医療機関に対してアルムの汎用画像診断装置用プログラム「Join」の導入サポートを行っていくとした。

ともにクラウドで医療情報の活用や共有を目的としていて、親和性も高いという。「teamplay」は、被ばく線量の管理や装置の稼働率の把握などができる医療機関向けクラウドサービスであり、'16年4月以来、モダリティを中心としたビジネスインテリジェンス(医療機器からのデータを収集、蓄積、分析、報告し、迅速な意思決定をサポートできるよう加工する)機能が主に使われてきたが、多機能プラットフォームへと進化――。

一方、アルム提供の「Join」は、医療関係者がクローズドな環境で医用画像の共有を行いながらチャット形式でコミュニケーションをとることができるアプリケーション。医療機器の認証を取得しているプログラムとして日本ではじめて保険収載されたプログラム医療機器で、国内では約150の医療機関にて、夜間休日などに院外にいる医師へのコンサルテーションツールとしての活用や、救急患者の転院の際の病院間連携・情報共有などに利用されているという。

今後両社は、シーメンスヘルスケアが目指す医療のデジタルエコシステム――すべてのステークホルダーが連携し、より良いアプリやサービスの提供や活用を促進していく、オープンでセキュアなクラウドベースの仕組みを発展させていく考えだ。