オープン化も視野に独自のブロックチェーンプラットフォームを開発

仮想通貨の基幹技術であるブロックチェーン(分散型台帳)は改ざん耐性が高く、昨今様々な分野での活用が注目されている。金融とIT(情報技術)の融合によるフィンテックはもちろん、知的財産・契約管理でもその仕組みの実用化が進んでいる。

今月26日、日本初で最大級のQ&Aサイト「OKWAVE」を運営するオウケイウェイヴ社は、オリジナルブロックチェーンプラットフォーム「Thor's Hammer(トゥールハンマー)」の開発を開始した。人工知能(AI)、ブロックチェーン(Blockchain)、チャット(Chat)による"ABCテクノロジー"をサービス開発におけるコア技術と位置づけている。

同社は、ブロックチェーンの開発および実用化に'16年から取り組んでいて、実証実験ののち子会社経由でブロックチェーン・ベースのサービス提供も行っている。そして今回、開発を始めた「トゥールハンマー」は、仮想通貨ビットコインのブロックチェーンやブロックチェーン・ベースのスマートコントラクトシステムなどにおいて、認証(マイニング)にかかる時間とコストの問題を解決する同社独自のブロックチェーンプラットフォームだという。

「トゥールハンマー」では、サイドチェーンと呼ばれる複数のブロックチェーン同士を結合させる機能と、同社のAI「KONAN」を組み合わせ、よりセキュアな認証と、マイニングのコストおよび時間削減とを図る。「仮想通貨による送金」、「契約/権利の管理」、「物流/トレーサビリティ」など不可逆な記録性が求められる領域での活用を視野に、年内に実証実験を行い、オープンソースソフトウェア(OSS)化をめざす。

'19年中に自社サービスへ適用する考えだという。オウケイウェイヴは、「互い助け合いの場の創造を通して物心両面の幸福を実現し、世界の発展に寄与する」ことを実現するため、先進的な技術開発に積極的に取り組んでいく構えだ。