空調による温度刺激が知的生産性を向上させる

ダイキン工業と日本電気(NEC)は、2016年から取り組んでいる知的生産性を高める空気・空間を実現するための共同研究において、オフィスなどの執務空間での知的生産性向上には空調による温度刺激が特に効果的であることを実証した。

さらに両社は眠気の兆しが見えた早期の段階で刺激を与えることが、覚醒度を保つのに効果的であることも明らかにしたという。覚醒度とは、脳の興奮度(リラックス-緊張)を示す指標のこと。自動検出する方法として、自動車業界では目の動きを調べる方法などがドライバーの居眠りを検出技術として研究されている。

知的生産性を高めるには、眠気をおさえて覚醒度を適切に保つことが重要だと言われている。今回、覚醒度を適切に保つにはどのような方法・タイミングの刺激がよいかを確かめるため、定期的に被験者の覚醒度を測りながら、空調(温度)・照明(照度)・アロマ(芳香)それぞれの刺激を与え、覚醒度の変化を検証した。

具体的には、環境条件を所定のタイミングで変化させた際の被験者の覚醒度変化を確認する実証実験を実施した。被験者には、眠くなりやすいタスク(2桁の加算暗算)を与え、5分毎に眠気を5段階で申告してもらうとともにカメラにより眠気を推定した。

検証の結果、空調による温度刺激では、環境変化を与えない場合と比較して平均の覚醒度が5段階中、最大で約2段階分上昇し、さらに45分以上眠気を抑制し続けることが分かった。また、照明やアロマによる刺激では、環境変化を与えない場合と比較して、覚醒度が最大0.5段階分上昇することを確認した。

さらに既に眠い状態になってからではなく、眠気の兆しを検出した時に刺激を与えることで覚醒効果が大きくなり、その効果は温度・照度・芳香刺激など、刺激の与え方や組み合わせで高められることが分かったという。

両社は今回の検証をもとに、まぶたの開度から眠気の兆しを検知して、空調・照明を組み合わせた刺激を与えるプロトタイプの制御システムを構築。2018年7月からダイキン工業(40平米)・NEC(200平米)の検証用オフィスにて、執務中の覚醒度データを取得して空調・照明の環境制御を行うフィールド実験を開始した。

執務空間の知的生産性向上に効果的な温度刺激の与え方を実証


カテゴリー: 情報通信 , 製造   

大島 純一郎

大島 純一郎Author

証券系システムエンジニアやIT系資格対策問題集の編集、IT系Webメディアの編集記者などの経歴を生かして、企業向けIT関連の記事制作に携わる。専門は、IT、金融、医療分野。医療情報システムの企画/構築、運用に関する知識を有する専門者としての資格、医療情報技師、情報セキュリティアドミニストレータの保有者。

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