今回、アナログの揮発性有機化合物(VOC)センサーICである「CCS801」のソフトウェアライブラリ、およびデジタルVOCセンサーICである「CCS811用デバイスファームウェア」に大幅なアップデートを実施した。
これにより、48時間以上かかっていたイニシャライズ時間が60分に短縮され、エンドプロダクトの電源を最初にオンにしてほとんどすぐに、総VOC(TVOC)または等価CO2(eCO2)の相対値を用いて屋内空気質レベルの数値を利用可能になるという。
amsでは、OEMパートナーにとって、製造現場で行っていたバーンインプロセスを大幅に削減または全排除できるようになるだけでなく、屋内空気質監視アプリケーションに統合した際にエンドユーザーが設定なしですぐに使用可能になると説明する。
新しいソフトウェアでは、ユーザーが清浄な空気の基準値をフレキシブルに設定できる。メーカーは、汚染された環境でCCS8xxセンサーの電源をオフにするときやリスタートしたときの基準値を各自で保存、復旧可能。加えて、基準値の自動補正間隔をプログラムできる。これらの機能により、センサの反応を所定の動作環境特性に一層近づけられるという。
また、新しいソフトウェアは、すでに家庭用およびビル用オートメーション(HABA)アプリケーションに広く利用されているCCS801、CCS811の既存のハードウェア設計上に実装されている。
ams、環境センサ部門シニアマーケティングマネージャ、ポール・ウィルソン氏は「米環境保護庁によると、屋内の空気がさらに汚染され、屋外の空気汚染よりも大きな健康リスクにさらされるという証拠が増えつづけているそうです。人々は平均して生活の 90%を屋内で過ごしていることから、家庭内や職場、車内の空気質を監視するCCS801、あるいはCCS811をベースにしたデバイスを使用することは、健康のためにも快適さのためにも多大なメリットがあるといえます」とコメントしている。