ラック、独自に集積・分析したサイバー攻撃の脅威情報を提供

ラックは、最先端の現場から独自に集積・分析したサイバー攻撃の脅威情報(スレットインテリジェンス)「JLIST(ジェイリスト)」を提供するサービスを2018年8月1日に開始する。最新の脅威や日本特有の脅威に対して、市販のセキュリティ対策製品の防御能力の向上が期待できる。

サイバー攻撃はますます巧妙になり、企業・官公庁などにおいては、市販の高度なセキュリティ対策製品を活用し対策を講じている。市販製品は、グローバルの攻撃情報をカバーし広範囲のサイバー攻撃に対して有効であるものの、標的型攻撃やランサムウェアなどが行使する「ゼロデイ攻撃」に代表されるような最新の攻撃や日本特有の攻撃については十分に対応できていないのが現状。このため、市販製品にスレットインテリジェンスを付加することで、さらに効果的に活用できる期待が高まっている。

ラックは、このような期待に対し、セキュリティ監視、マルウェア分析、技術研究の3つの精鋭部門における膨大な知見をまとめてデータベース化し、独自の脅威情報「JLIST」として提供することにした。

JLISTは、日本最大級のセキュリティ監視センターJSOCが提供するセキュリティ監視サービスやマネージド・ディテクション・アンド・レスポンス(MDR)といった最先端のサービスのほか、日本を標的としたマルウェアによるインシデント情報を扱うACTR(Advanced Cyber Threat Research Center)、研究開発部門「サイバー・グリッド・ジャパン」で研究過程で得られた攻撃情報など、ラックのセキュリティ専門家が日本国内で確認した脅威情報を中心に構成されている。

JSOCでは、大手をはじめとする900を超える企業・団体において、サイバー攻撃の情報収集・分析を24時間365日行っており、JSOCでしか得られない最新の日本特有の脅威情報を有している。

市販製品に対し、JLISTを付加することで、市販製品が得意とするワールドワイドな脅威情報に加え、日本特有の攻撃などへの対応が強化され、巧妙なサイバー攻撃に対する防御能力の向上が期待できるという。

想定提供価格は、製品1台当たり年間40万円から(税別)。同社では、3年後に売上3億円を目指す。