統合生産制御システムを刷新、迅速なシステム変更で生産性向上に貢献

横河電機は、OpreX Control and Safety Systemの中核製品の一つである、統合生産制御システム「CENTUM VP(センタム・ブイピー)」の機能を拡張した「CENTUM VP R6.06」を開発し、2018年7月17日から販売する。

CENTUM VP R6.06では、「Windows Server 2016」に対応するとともに、プラントの制御を行うフィールド・コントロール・ステーション(FCS)のプログラムを、ユーザーの生産活動を止めずに更新する機能を追加した。

また、統合エンジニアリング環境「オートメーション・デザイン・スイート(ADスイート)」の機能を強化し、従来から実現していた大規模な一括変更に加え、工場内立会検査などで発生する細かい設定変更にも柔軟に対応するようにした。エンジニアリングの利便性を向上するとともに、ユーザーの生産性向上に貢献する。

CENTUM VPは、プラントの設計からエンジニアリング、システム・機器の据え付け、生産立ち上げ、稼働後のメンテナンス、改修や変更を経て運転を終了するまで、プラントのライフサイクルにわたり、最適な操作監視・エンジニアリング環境を提供する統合生産制御システム。

ユーザーの最適操業を長期にわたり実現するシステムとして継続的に機能強化を図っている。従来のCENTUMとの互換性を継承しており、システムを更新することで最新技術を取り入れることが可能。

FCSの更新は、定期的に行われる大規模なシャットダウンメンテナンス(SDM)のタイミングで実施されることが多く、ユーザーからはSDMのタイミングを待たずにシステムを更新したいというニーズがあった。

そこで、FCSが稼働中でもシステムプログラムを更新できる機能を追加。また、エンジニアリングツールの機能を強化し、昨年発表した仮想化ソリューションと合わせてシステムのメンテナンス性向上とユーザーのプロジェクト遂行の遅延リスク低減を支援する。

同社では、石油・天然ガス、石油化学、化学、電力、紙パルプ、薬品、食品、鉄鋼、上下水道、非鉄、金属、セメントなど市場を見込んでいる。