ヘルスケアIoT、エネルギー基盤とAIも活用して新サービスを

あらゆるモノがネットにつながる「IoT」技術はいま、産業および社会インフラ分野での活用が進められていて、医療・ヘルスケア分野でもその萌芽が見られる。IoTが生成する大量のデータを分析、あるいは画像データなどを解析する人工知能(AI)技術も発展、活用の場が広がりつつある。

エネルギー供給やコネクテッドホーム(つながる家)などを軸に、住環境サービスを展開する中部電力と、スマホアプリと体組成計や活動量計を連携させたダイエットサポートなどを軸にヘルスケアサービスを展開するFiNCは、ヘルスケア領域におけるサービス開発に向けた業務提携について合意したことをきょう発表した。

中部電力は、今年3月に公表した「中部電力グループ 経営ビジョン」において、エネルギー事業に加え、新たな成長分野として「新しいコミュニティの形の提供」を掲げていて、これに繋がるサービス展開に向け、AI・IoT技術や外部リソースを積極的に活用した、様々な取り組みを進めているという。

一方、FiNCは、「Personal AI for everyone's wellness」をミッションに掲げ、予防ヘルスケア領域でAIテクノロジーに特化したサービスを展開するヘルステックベンチャー企業であり、スマートフォン向けアプリ「FiNC」(Google PlayApple iTunes)で、AIがユーザー毎の悩みに合わせた的確な健康アドバイスを提供するサービス開発に注力している。

そして今回、中部電力はFiNCが実施する第三者割当増資の一部を引き受けることとし、ヘルスケア領域において共同でAI・IoTなどの技術を活用した新たなサービスを開発していくという。両社は、少子高齢化の進展という社会課題へのソリューションとして、お客のニーズが今後ますます高まると予想される予防医療や健康寿命の延伸に繋がるサービスの開発・展開に努めていく構えだ。