エッジの小型コンピュータに"ディープラーニング"を搭載する

あらゆるモノがネットにつながる「IoT」のしくみが展開されている。産業、医療・ヘルスケア、社会インフラの分野では、人工知能(AI)など先進技術を活用して、IoTが創出するビッグデータをクラウド経由でデータセンタに集積して解析・分析する取り組みも進んでいる。

大量のデータを、AIのディープラーニング(深層学習)で分析し、生産性向上やコスト削減、良否判断精度の向上、設備の予防保全に有効活用する。さまざまな現場では、データを生成する装置やセンサ近くもしくは装置内部のコントローラにおいて、収集・蓄積データをリアルタイムに活用するエッジコンピューティングの要望も高まっている。が、それには高速演算処理チップを要し、その消費電力や冷却条件などが課題になっているという。

PFUは、製造・生産現場における高度化・効率化のニーズを受け、IoTやAIなどを活用した産業向けエッジコンピューティングシステム製品を拡充していて――。今回、好評のDeep Learningアクセラレータカード「AI400 シリーズ」を同社小型コンピュータに標準搭載し、すぐに使えるディープラーニングセット商品として、「AR2100モデル120L」「AR2200モデル120L」を11月末(予定)から出荷する。

2商品はいずれも「低消費電力の小型筐体(奥行き260mm)でディープラーニング実現」。「ディープラーニングスターターキットを用意」して、すぐに使える物体認識、物体検出のサンプルアプリを提供する。顧客のディープラーニング資産の活用や、自社開発により顧客要件に応じた柔軟なカスタマイズに対応といった特長を備えていて、長期の安心利用――長期供給/保守による長期運用を実現する。

小型かつ低消費電力でありながらも、強力なディープラーニング処理を体験できるという。新製品は今週、「組込み総合技術展 関西2018(ETWest)」に出展される。